野球の試合を観ていると「ゲッツー」という言葉を耳にすることがあります。特に守備側にとっては重要なプレーの一つであり、攻撃側にとっては避けたいプレーです。ここでは、ゲッツー(ダブルプレー)の定義や発生条件、スコア表記について詳しく解説します。
ゲッツー(ダブルプレー)の定義と由来
ゲッツーとは、「ダブルプレー(Double Play)」の略称であり、1つのプレーで2つのアウトを取る守備の動きを指します。英語の「Get Two(2つ取る)」が由来とされており、日本では「ゲッツー」と呼ばれるようになりました。
例えば、走者が一塁にいる状況で、打者がゴロを打ち、それを内野手が処理して二塁、一塁と続けてアウトを取ると、これが「ゲッツー」となります。ゲッツーは守備側にとってはピンチを脱する絶好の機会であり、攻撃側にとっては得点のチャンスを失うリスクとなります。
どんなときにゲッツーが起こるのか?
ゲッツーが成立するためには、以下のような条件が揃う必要があります。
- 走者がいる状況
- ゲッツーは基本的にランナーがいる場面で発生します。特に、一塁に走者がいる場面での「ゴロゲッツー」が一般的です。
- 打球が内野へゴロで飛ぶ
- ゴロを処理した内野手が素早く二塁へ送球し、さらに一塁へと転送することでゲッツーが成立します。
- ライナーやフライの捕球からのダブルプレー(リバースダブルプレー)も存在しますが、通常はゴロの方が多いです。
- 守備側の素早いプレーと正確な送球
- 守備側が迅速かつ正確に送球できるかが、ゲッツー成功のカギを握ります。
- 二塁手や遊撃手が二塁ベースカバーをスムーズに行い、スピーディーな送球をすることで成立率が上がります。
- 走者の足の速さ・滑り込みの影響
- 走者が素早く走る、スライディングで妨害するなどのプレーによって、ゲッツーの成功率が変わります。
- 守備側が走者をうまくかわして送球できるかがポイントとなります。
「4-6-3」「6-4-3」などのゲッツーの数字の意味
野球では、ポジションごとに番号が割り振られており、ゲッツーの際にはそれに基づいた数字でプレーが記録されます。
ポジションの番号一覧:
- 投手(ピッチャー)
- 捕手(キャッチャー)
- 一塁手(ファースト)
- 二塁手(セカンド)
- 三塁手(サード)
- 遊撃手(ショート)
- 左翼手(レフト)
- 中堅手(センター)
- 右翼手(ライト)
この番号を使って、ゲッツーがどのように成立したのかを表します。
主なゲッツーパターン:
- 4-6-3ダブルプレー(二塁手→遊撃手→一塁手)
- 二塁手が打球を処理し、遊撃手にトス。遊撃手が二塁ベースを踏んで一塁へ送球。
- 6-4-3ダブルプレー(遊撃手→二塁手→一塁手)
- 遊撃手が打球を処理し、二塁手にトス。二塁手がベースを踏み、一塁へ送球。
- 5-4-3ダブルプレー(三塁手→二塁手→一塁手)
- 三塁手がゴロを処理し、二塁手へ送球。その後、一塁へ転送。
- 1-6-3ダブルプレー(投手→遊撃手→一塁手)
- ピッチャーがゴロを処理し、遊撃手に送球。その後、一塁へ送球。
このように、数字の並びを見ると、どの選手がどのようにプレーしたのかがわかります。
ゲッツーの種類とプレーのパターン
最も多い「4-6-3型」「6-4-3型」のゲッツーとは?
ゲッツー(ダブルプレー)にはいくつかのパターンがありますが、その中でも頻繁に見られるのが「4-6-3型」と「6-4-3型」です。これらは二遊間が中心となるプレーで、野球において基本的な併殺プレーの形とされています。
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4-6-3型のゲッツー
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打者がセカンド方向にゴロを打つ。
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二塁手(4)がボールを捕球し、ショート(6)に送球。
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ショート(6)が二塁ベースを踏み、一塁(3)へ送球。
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一塁手(3)が捕球してアウト!
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6-4-3型のゲッツー
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打者がショート方向にゴロを打つ。
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ショート(6)がボールを捕球し、二塁手(4)に送球。
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二塁手(4)が二塁ベースを踏み、一塁(3)へ送球。
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一塁手(3)が捕球してアウト!
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これらのゲッツーは、内野守備の連携が重要となるプレーであり、特に二遊間の素早いトスや送球が成功の鍵を握ります。
三重殺(トリプルプレー)との違い
トリプルプレー(三重殺)とは、ゲッツーの発展形で「1つのプレーで3つのアウトを取る」非常に珍しい守備プレーのことです。ゲッツーとは異なり、ランナーの状況や打球の種類によって発生する場面が限られます。
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トリプルプレーの例(5-4-3型)
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打者がサードゴロを打つ。
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三塁手(5)が捕球し、二塁手(4)に送球。
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二塁手(4)が二塁ベースを踏んで一塁へ送球。
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一塁手(3)が捕球し、1プレーで3アウトが成立!
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ゲッツーとの違い
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ゲッツーは2つのアウトを取るプレー。
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トリプルプレーは3つのアウトを取るプレーで、発生頻度が非常に低い。
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トリプルプレーは、ランナーの判断ミスや特殊な打球(ライナー捕球からの併殺)などが関係することが多い。
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プロ野球でよく見る一塁手が直接踏むゲッツー
一般的なゲッツーでは、内野手がゴロを処理し、二塁→一塁の順にアウトを取るパターンが多いですが、プロ野球では 「一塁手が直接踏むゲッツー」 も頻繁に見られます。
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「3-6-3型」のゲッツー
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打者が一塁手(3)の方向にゴロを打つ。
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一塁手(3)が捕球し、ショート(6)に送球。
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ショート(6)が二塁ベースを踏み、一塁へ返球。
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一塁手(3)がベースを踏んでアウト!
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「3-6-1型」のゲッツー(投手がカバーするパターン)
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打者が一塁手(3)の方向にゴロを打つ。
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一塁手(3)が捕球し、ショート(6)に送球。
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ショート(6)が二塁ベースを踏み、投手(1)へ送球。
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投手(1)がベースを踏んでアウト!
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このようなプレーは、一塁手が送球を正確に行い、素早くベースへ戻る技術が求められます。特に「3-6-1型」の場合は、投手がベースカバーに入る意識が必要であり、プロ野球ならではの高度な守備技術が光るプレーとなっています。
ゲッツーを取るための守備の基本と上達ポイント
ゲッツーを取るための理想的なポジショニング
ゲッツーを成功させるためには、守備位置の取り方が非常に重要です。
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二塁手・遊撃手(ショート)の基本ポジショニング
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ゲッツーの起点となる二塁手・遊撃手は、バッターの打球傾向を考慮しつつ、 素早く二塁ベースに入れる位置にポジショニングする必要があります。
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一般的に、二塁手はベースの左寄り(ファースト側)、ショートはベースの右寄り(サード側)に位置することで、スムーズな併殺プレーが可能になります。
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一塁手の動き
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一塁手は 打球が飛んできた場合に備えるだけでなく、 送球を受ける体勢を作ること も重要です。
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特に「3-6-3型」のゲッツーでは、送球後に素早くベースに戻る意識が必要です。
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ピッチャーのカバー意識
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3-6-1型のゲッツーでは、ピッチャーが一塁をカバーする役割を担うため、打球方向を見てすぐに動ける準備をしておくことが求められます。
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スムーズなトスと送球のコツ
ゲッツーを成功させるには、正確で素早い送球が不可欠です。特に二塁ベース付近の連携が重要になります。
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①トスの方向と強さを意識する
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二塁手またはショートがボールを捕球した際、受け手が取りやすい高さ・方向にトスを送ることが大切です。
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低すぎるトスは送球ミスの原因になり、高すぎると時間がかかるため、 胸元の高さ に安定したトスを出すことを意識しましょう。
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②スローイングのスムーズさ
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二塁ベースを踏んだ後、最短距離でファーストへ送球するのがポイントです。
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体の向きを素早く変えるために、ステップワーク(右足でベースを踏み、左足で踏み出す)を意識すると、無駄のない送球が可能になります。
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③送球のスピードとコントロール
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スピードを上げすぎると暴投のリスクが高まるため、しっかりとしたフォームで正確な送球を心がけることが重要です。
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プロ野球選手のゲッツープレーに学ぶ守備技術
プロ野球では、守備の名手たちが素早く正確なゲッツープレーを見せています。そのプレーを分析し、学べるポイントを紹介します。
坂本勇人(巨人) – ショートのスムーズなフットワーク
坂本選手は、捕球から送球までの流れるような動作が特徴。足の運びと腕のしなやかな動きを参考にすると、スムーズなゲッツーが可能になります。
菊池涼介(広島)- 俊敏な動きと正確な送球
菊池選手は、素早いトスと送球精度の高さで多くのゲッツーを成功させています。逆シングルでの捕球や、ジャンピングスローなどの応用技術も学べるポイントです。
プロの守備技術を参考にしながら、素早い判断・スムーズな送球・正確なポジショニングを意識して練習を重ねましょう。
まとめ【ゲッツーとは】
ここまでゲッツーとはなにかについて細かく解説してきました。野球のルールを正しく理解してより楽しい野球ライフを送りましょう!
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